ゲーム実況には大変な手間がかかる。トークや編集の工夫はもちろん、ゲームを何度もプレイすることだってずいぶんな労力だ。そうまでして作り上げた実況動画が見られないのは、とても辛い。
行動には評価が必要だ。評価があって初めて達成感を得られるし、悪い評価でも問題点を知ることができる。しかし現在は、ただ置いておくだけでは知られることさえ難しい環境だ。とりわけゲーム実況含む動画などは、飽和状態といっても過言ではない。
この記事では、作品を多くの人に見てもらうにはどうすればいいか、ゲーム実況動画をどのようにして再生数を伸ばせるか、何に気を付けていけばいいかを伝える。
大前提! ゲーム実況のクオリティを高めるコツ
当然のことだが、コンテンツが面白くなければ話にならない。つまらない動画に評価がつくことは絶対にないのだ。
視聴者の立場に立って考えてみよう。トークが面白くない、編集が雑で見づらい、動画にテーマがなくプレイしているだけ。そんな動画を見続けたいと思うだろうか。ましてや、動画に評価をつけるだろうか。
そもそもの話として、面白い、楽しいものでなければ、人は見ようともしない。再生数を稼ぐ方法があるとしても、土台が不十分ならば沈むばかりである。まずは以下のコツを抑えて、動画のクオリティを必要最低限満たすようにしよう。
実況の命!トークのコツ
トーク環境
ゲーム実況の命でもあるトーク。まずはちゃんと喋れる環境を用意しよう。
・雑音を入れない
雑音がある状態での結果は、編集の手間になるか、撮り直すはめになるかの二択しかない。収録は静かな状態で臨み、音の元になるものは極力排除しよう。
・マイクの距離に注意
マイクが近すぎると、呼吸音が入る原因になる。ゲームに集中したい視聴者にとって、これは雑音にしかならない。マイクとは適度に距離をとるか、配置の関係で離せないのであればタオルやティッシュを巻いて音を拾いにくくするなど、工夫しよう。
・ゲーム音とトークの音量のバランスに注意
トークはゲーム実況の要だが、ゲームも動画の中心である。トーク音が大きすぎると、ゲームの音声が聞こえにくいので注意が必要だ。かといってゲーム音が大きすぎると、トークが聞こえにくくなる。この2つのバランスは非常に難しい。
音量で迷ったならば、トーク音をゲーム音より少しだけ大きくしておこう。まずはトークを届けるのを優先にする。それから、動画の出来や視聴者のリアクション、ゲームのジャンルに応じて工夫していくことをおすすめする。完璧なバランスなどはありえないので、音量については悪くないくらいの状態で満足するようにしよう。
・ポイントメモは取っておく
綿密な台本は必ずしも必要ない。新作ゲームの実況であれば、台本自体用意できないだろう。しかし、重要なポイントを抑える程度のメモは用意しよう。
メモに書く事項としては、
- 収録予定時間
- 収録を終えるポイント
- プレイ時に意識すること
など、備忘録的なものがいい。
頭でわかっていることでも、うっかり忘れてしまうことも多い。確認できる形にしておくことで、ミスを少なくしよう。
トーク内容
・暴言を吐かない
トーク以前の問題として順守するべきこと。暴言を使って得することなど一つもない。人を不快にし、動画が荒れるくらいのものだ。その荒れでさえ、よほどひどくなければネタにもならない。クリアできずに頭に来ても、人に見せるものということは忘れてはいけない。
・無言をうまく使う
しゃべることがない形での無言は、視聴者にとっても反応しづらく、また動きがないため面白みもないことになる。驚きや落胆などのリアクションとして無言を使うのは効果的だが、意味のない無言は極力なくすべきだ。編集でカットや倍速、テロップなども利用し、不要な間を作らないようにしよう。
・動画の軸を意識する
ただプレイしているだけでは、話すことに困ったり、視聴者が楽しみどころがわからなかったりすることもある。まずは動画の軸となる主題を決めておこう。
たとえば、
- 最速クリア
- 縛りプレイ
- 既プレイ
など。
また、実況者としての自分のスタンスも決めておくとよい。
- 突っ込みメイン
- リアクションを大きく
- ゲーム解説優先
自分の好きなゲーム実況を分析して、自分がどんな動画を作りたいか骨子を作っておいてからプレイすると、ぐっと作りやすくなるだろう。
テンポが一番!編集のコツ
ただゲームプレイを流すだけでは、視聴者には苦痛である。テレビ番組も、不要な部分をカットし、伝わりやすいよう編集しているからこそ、全体が面白く見えるのだ。
動画を面白くするための編集のコツを、今一度確認してみよう。
カット
王道中の王道であり、編集の中でももっとも重要な手法。
ほかの編集が内容を盛り上げる装飾ならば、カットは不要な個所を片付ける整頓に当たる。いくら家具が素晴らしくても、ゴミ屋敷では台無しである。それよりも、装飾は控えめだがよく片付いた部屋の方がまだマシだ。不要な場面や不必要だと思う個所は、どんなにいい出来に思えても迷わず切ろう。
テロップ
いわゆる字幕。画面をわかりやすくするために使用される。
- 自分の声を文字化して強調することができる
- 字幕で小ネタを入れる
- フォントや大きさを調節して感情を一層伝わりやすくする
使える手法は多い。バラエティ番組なども参考にしてみよう。
再生数を伸ばすコツ
コンテンツの出来が十分になったら、今度は再生数を伸ばすための工夫をしてみよう。
考えられる方法には、以下のものがある。
タイトルとサムネイル
動画の顔ともいえるこの2つ。新規視聴者にとって、動画を見るか否かの判断基準となるこれらは、決しておろそかにしてはいけない。コンセプトを伝える、興味を引くおかしな文章にしてみるなどの様々な方法がある。自分が見たいと思ったタイトルを参考にして考えてみよう。
投稿する時間を調節する
投稿時間を調節することで、再生数が大きく変わることもある。
そもそも動画視聴者には若い年代が多いため、学校や会社に行っている昼間や、明日のために就寝している深夜に動画を上げても、まず気づかれない。それよりかは、学校帰りの夕方から寝る前にかけてを狙った方が、視聴者の目に留まりやすいのだ。
動画が完成したらすぐに上げたくなる気持ちもわかる。しかしぐっと我慢して、18~23時の夕方~夜の時間帯を狙ってみよう。もしかしたら、再生数が劇的に変わるかもしれない。
SNSで発信する
動画を投稿していくのであれば、TwitterなどSNSで拡散することも有効だ。視聴者がフォロワーとして可視化できる、一定数の再生が見込めるなど、メリットは多い。ただし、不適切な発言や動画内容があると、一気に炎上してしまうので気を付けよう。
まとめ
継続視聴者獲得、つまりチャンネル登録してもらうには、2つのステップが必要だ。
新規開拓と継続である。
このうち前半で紹介した方法は継続、つまり一度動画を見た視聴者に、また新しい動画を見てもらうようにするため、動画のクオリティを上げる方法を解説した。それに対して後半の再生数を増やす方法は、新規視聴者獲得のための方法である。
この2つを両立するのは大変だろうが、試行錯誤していけば、自ずとチャンネル登録者数も増えていくはずだ。作った動画が見てもらえるよう、そしてそこから自分のファンになってもらえるよう、この記事を参考にして工夫してほしい。